【書評】『やってのける(ハイディ・グラント・ハルバーソン)』の感想

意志力を使わずに自分を動かす

コロンビア大学心理学博士のハイディ・グラント・ハルバーソン氏の著書『やってのける』を読みました。

著者はコロンビア大学で社会心理学の博士号を取得し、アメリカ心理学会などで幅広く活動する、モチベーションと目標達成の第一人者です。

そんな著者に書かれた本書は、科学的に実証された目標達成のための方法論が紹介されています。

本書を実践することで目標達成の力が格段に上がります。

目標を達成したい

私は目標達成の力を高めるために本書を手に取りました。

私自身、目標を立てて達成するという経験がありませんでした。

高校受験では第一志望の学校に落ち、大学受験も志望校のレベルを下げて受験しました。

  • やるべきことは分かっているけど怠けてしまう
  • モチベーションを保てない

こんな自分が目標を達成するために、この本を読みました。

この本を読んで分かったことは、目標達成できないのは自分自身の欠陥ではなく、目標の立て方、計画の立て方を知らないだけだということです。

著者は、目標達成の力は誰でも高められると断言しています。

準備を怠ることは、失敗の準備をするようなものだ

この一文は本書の一文です。

目標の立て方、計画の立て方で目標達成率は大きく変わります。

そこをおろそかにすることは、失敗の準備をしているようなものだと言うことです。

では、どのように目標、計画を立てれば良いのかと思うかもしれません。

まず、目標に関しては具体的でなければなりません。

ex. ダイエットに成功するではなく、1ヶ月で3キロやせる

さらに、簡単な目標、難しい目標、意欲がわかないときなど、目標の使い分けが本書では提唱されているので、是非本書をお手にとってみてください。

大抵何をすべきかは理解している

ほとんどの人は、健康な食事をした方がいい、勉強した方がいい、運動した方がいいなど、やるべきことはわかっています。

やるべきことができないのは、計画の具体性が足りない、誘惑に負けるなどの原因があります。

効果的な計画法として、本書では、「条件型計画」が紹介されています。

これは、何を、いつ、どこで、どのように実行するか決めるというものです。

実行のタイミングを事前に決めることで即席の習慣を作り、自制心の浪費を防ぐことができます。

目標も計画も具体化することが大切みたいです。

個人的ハイライト「自己決定理論」

私が、本書を読んで最も印象に残ってる箇所が自己決定理論です。

自己決定理論とは、基本的欲求「関係性」「有能感」「自律性」の3つを満たすことで幸福感が得られるというものです。

関係性は他者といい関係を築くこと、有能感は自分の能力を発揮すること、自律性は自分の行動を自分で決定できるということです。

この3つを満たす目標を立てることで内発的動機付けといい、モチベーションが上がります。

私は、この理論が目標達成以外にも使えると思っており、自分の行動に対してこの3つが当てはまるか考えています。

どっちの予定を入れるか迷ったりしたときは、他者との関係をより良くできるか、自分の能力を発揮できるか、または成長できるかを考え、自分で決断を下します。

これらを考えることで満足感を得られやすいと感じます。

こんな人におすすめ!

本書は目標達成力を格段に高めてくれます。

本書は以下のような方におすすめです。

  • 目標が達成できない
  • 誘惑に負けてしまう
  • 自分が先生や親、または上司であり、子供、部下のモチベーションを高めたい

指導者として他者のモチベーションに関しても言及されているので、自分や他人の目標達成について悩んでいる方は是非ご一読ください。

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